富士山の登山費用はどのくらい?安く装備をそろえる方法も紹介

夏になるとシーズンをむかえる富士山の登山。しかし、初めて富士山の登山をする方は、費用がどのくらいかかるの分からないでしょう。今回の記事では、最も一般的なルート「吉田ルート」から登る場合の費用や、費用をおさえる方法を紹介します。
富士山の登山にかかる最低限の費用

登山初心者の方でも登れる富士山は、美しい景色が見られるとても日本一大きな山です。ポピュラーなルートとして親しまれているのが富士吉田ルート。富士吉田ルートを基準に、富士山の登山にどのくらいの費用がかかるのかを詳しく計算します。
交通費|約3,000円

富士吉田ルートは、富士スバルライン五合目が登山口になります。登山口へは各地からバスが出ており、出発地点によって料金が変わります。新宿からの直通バスは約2,900円前後、富士山駅(または河口湖駅)からバスに乗ると約1,500円前後となっています。
宿泊費|約12,000円前後

富士山の宿泊地として人気がある7~8合目付近の山小屋では、1泊2食付きで約12,000円前後が平均となっています。値段設定は山小屋によって異なりますが、基本的に休前日や土曜日が最も高く、次いで日曜日をふくむ休日、最も安いのが平日です。素泊まりなら、9,000円台で宿泊できる山小屋もあります。
弾丸登山といわれる宿泊をしない登山は、原則的にしないように自治体から注意喚起がされています。高山病のリスクや、疲労で動けなくなる登山者が後を絶たないためです。費用節約をせずに、富士山の登山では山小屋に宿泊するようにしましょう。
食費|約6,000円前後

富士山の山小屋では食事や、飲み物が購入できます。しかし、運搬費用がかかるため値段が高いです。例えば、ミネラルウォーターは500円、カレーライスは1,200円、カップヌードル600円する山小屋もあります。
2日間で朝昼晩ごはんを5回食べるとし、内2食は宿泊費に含めて計算すると、食費は3,600円になります。途中で飲み物を3回購入すると5,100円に。登山中はお腹が空くため、余裕をもって6,000円~8,000円以上は食費がかかると計算してください。
トイレ代|約1,000円

富士山のトイレは、基本的に1回200円の利用料がかかります。富士山のトイレは、水道を使わない環境型トイレを使用しているため、維持に大きな費用がかかっています。富士山の美しい環境を守るためにも、100円玉をなるべく多めに用意しておき、利用料を支払えるようにしましょう。
また、環境型トイレはタイプによって使用方法が異なります。使用後の紙の捨て方や注意点など、事前に確認してから利用してください。
登山装備|約9,000~28,000円
登山装備の基準は、当ブログの【登山はお金がかかる趣味なのか? コスパを追求して徹底検証】という記事から算出しています。手持ちの道具(服装や靴など)を流用する場合は約9,000円、一から用意する場合は約28,000円をみてください。
富士山の登山では防寒着がプラスされるので、最低金額はやや上昇する傾向にあります。また、費用のかかる登山ブランドは購入していない場合の値段なので、本格装備をそろえたい人はもっとお金がかかります。
★合計金額|約31,000~50,000円

富士山の登山では、おおよそ31,000円~50,000円の費用がかかることが分かりました。任意ではありますが「富士山保全協力金(入山料)1,000円」の支払いもあります。2日間のレジャーとしては、少し割高に感じられるでしょう。しかし、富士山は日本一高いながら、初心者でも登山できる珍しい山です。ぜひお金を貯めてチャレンジをしてみてください。
富士山の登山で用意するべき装備の費用

富士山の登山では普段使う道具ではなく、登山向けのものを用意すると快適です。ここでは、富士山のために装備を用意すべき理由と、おおよそかかる費用を紹介します。
登山靴|5,000円~

登山靴を買うべき理由のひとつに、富士山の足元の悪さがあります。登山靴の靴底は固くなっており、平らな地面を歩いているのと同様の効果を発揮してくれます。富士山は、岩や石がゴロゴロとしている道が多いので、普通の運動靴だと足裏に負担がかかり、痛みが生じる場合があります。
登山ではワンサイズ上の靴が推奨されているのも、登山靴を購入すべき理由です。下山時は靴の中で足が滑るので、ピッタリサイズの靴だと爪が靴の壁にあたって痛くなります。また、クッション性のある厚手の靴下を併用すると足の負荷が減るため、登山靴は大きめのサイズがいいでしょう。
登山靴は、基本的に防水のものがおすすめです。富士山には水がありませんが、雨によって濡れる可能性があります。他にも、履き口がミドルカット以上の登山靴なら、足首を固定することで怪我のリスクを減らせますよ。新しく登山靴を購入したときは、必ず試し履きをして足に慣らしてから富士山の登山に使ってください。
▼富士山登山におすすめの安い登山靴▼
レインウェア|5,000円~

レインウェア(雨具)は、天気の変わりやすい富士山では必需品です。突然の雨にも対応できるうえに、防風効果もあるので防寒着のひとつとして使用できます。
最高ランクの素材を使っているレインウェアは、上下で4~5万円ほどの費用がかかりますが、富士山登山でしか使わないのなら、5,000円台のもので大丈夫です。富士山以外でも使うのなら、10,000円台のものを選ぶといいでしょう。
▼富士山登山におすすめのレインウェア▼
防寒着|0円~10,000円

富士山の山頂は、8月でも平均の最高気温が10度未満、平均の最低気温は約3度となっています。地上の真冬並みの寒さとなり、悪天候だと体感温度はもっと下がります。特にご来光を見るために、山頂で朝日を待つ方はそれなりの防寒着が必要になります。
おすすめの防寒着はダウンジャケットとフリースです。ダウンジャケットやフリースは軽量性に優れており、手持ちにあれば流用ができます。ただし街中用のダウンジャケットは費用がかからない反面、登山用のものよりも重く、小さく圧縮しにくいものが多いので、持ち運びの際は注意が必要です。他にも手袋やネックウォーマーがあると便利です。
▼富士山登山におすすめのフリース▼

ザック|0円~5,000円

富士山の登山では、両手が使えるようにザック(リュック)がおすすめです。両手が使えると、転倒時に体を支えられます。
新たにザックを購入する場合は、ヒップベルトが付属しているものを選んでください。ヒップベルトがあるものは、腰にも荷物の負担が分散できるようになり、肩にかかる負荷を減らせます。ザックの安定感が増すので、歩行もしやすくなりますよ。
▼富士山登山におすすめの安いザック▼
ヘッドライト|1,000円~3,000円

富士山の登山で人気なご来光を見るには、夜明け前の暗い時間から登る必要があります。ヘッドライトは100~200ルーメン以上のものを推奨します。富士山の登山以外に使わないのなら、費用をおさえて1,000~2,000円台のもので十分ことたります。
▼富士山登山でおすすめのヘッドライト▼

その他

富士山は強い紫外線がふりそそぐため、目や肌を日焼けしやすいです。サングラス、日焼け止めクリームを使用していないと、下山後に炎症を起こす可能性も。必需品ではありませんが、事前に用意しておくほうが安心ですよ。


富士山の登山で費用をおさえる方法

富士山の登山で万全の準備をしたいけど、費用はおさえたい方のためにコストをおさえる方法を教えます。費用をかけずに安全性を高めて富士山に登りましょう。
装備をレンタルをする

登山道具のレンタルをしているショップから借りれば、一流ブランドの製品を安価で使用できます。例えば「やまどうぐレンタル屋」さんでレンタルしたときは以下のような価格になります。
富士登山まるごと6点セット | 1泊2日/12,000円~ |
富士登山まるごと7点セット(防寒具付き) | 1泊2日/14,500円~ |
やまどうぐレンタル屋では、吉田口や富士宮口など指定の場所で受け取れる「手ぶら割」もあります。レンタルすると登山用靴下もプレゼントでもらえますよ。詳細は公式ページでご覧ください。
登山ブランド以外のもので代用する
富士山であれば、登山ブランドのウェア(服)を買わなくても、スポーツブランドのもので十分な場合があります。例えば、スポーツブランドの「ミズノ」はブレスサーモと呼ばれる独自の保温機能をもった製品を販売しています。メーカー独自の機能を組み合わせれば、通気性に優れた装備をそろえられますよ。

費用をかけずに富士山の登山を楽しもう!

富士山の登山にかかる費用は、レジャーとしては安価ではありません。しかし、富士山に登ったという経験は何ものにも代えがたい経験となるでしょう。なるべく節約をして費用をかけず、富士山の登山を楽しみましょう!

